死にたがり屋の少女は暴走族と・・・Ⅰ
「未雨さん、おはようございます!」


えっと…この子は


「叶翔(カナト)…だよね?」


「そうです!覚えててくれて嬉しいです!!」


ここに来てわかったことがある。


それは私は人の名前を覚えることが早いらしい。


「あっ、未雨さーん!!」


あれは…


「波瑠。」


この子はここで最初に声をかけてくれた子。私より2個したらしい。


「今日も来てたんすっね。俺、今日も会えて嬉しいっす!!」


ここは本当に居心地がいい。


「っ…/////」


会えて嬉しいってド直球すぎる…/////


と波瑠と話していると


「おっ、未雨ちゃ〜ん!!」


この声は…


やっぱり…


「蒼弥…」


蒼弥はと言うと相変わらずチャラく、来る度に話しかけてくる。(ウザイほど…)


「未雨ちゃんさ、俺とデートしね?」


「する訳ないでしょ。」


「いいじゃん。な?」


あーしつこい。


とまぁいつもこんな感じの生活を送っている。


いつになったらこの生活は終わるのか…


終わることを願ってるはずなのに、心の中では終わりたくない。と言う思いもあるような…ないような。


と考えていると何か嫌な気配がした。


「今……」


「ん?どうかしたか?」


「別に。それよりもう集会終わったの?」


隣には璃羽都が戻ってきていた。


「まぁーな。ってか、今日のは集会じゃなくて、会議だった」


会議と集会って何か変わるの?


疑問に思っ思いながらも私は何も聞き返さなかった。


それよりさっきの嫌な予感…気のせい?


私は嫌な予感の方が気になったが、まぁ大丈夫だろう。


とそのまま気にもしなかった。


この時までは思っていた。


今の普通で、死ねない生活が続くと思っていた。


早く…死にたい。その思いはどんどん強く大きくなっていく。
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