終わりから始まる恋
カーテンから朝日が入り、寝惚れ眼の目をこする。

昨日は酒を飲みすぎたのか。妙に身体がだるい。
大学時代のサークルの集まりで久しぶりな事もあり随分酒を浴びたみたいだ。
2次会までの記憶はあるがそれ以降がない。

そんなことを思いながらベッドから降りようと布団をめくると手に何かがあたる。
それを確認しようと視線を下げると見覚えのある女が隣にいた。

黒髪の少し癖のあるロングヘア。
誰もが羨む容姿。
無口でミステリアスと言われる花守すみれだ。

彼女の寝息と産まれたままの姿を見て現実に引き戻される。

ああ、俺は取り返しのつかない事をしてしまったらしい。
酒は飲んでも飲まれるなとはまさにこの事かと。
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