愛は惜しみなく与う⑦
「憎むに決まってるやん!!大事な妹目の前で傷つけられて……あたしの家族になってくれたチームのみんなを傷つけて……あたしはあんたなんか大嫌いやった!!!本気で殺してやろうと思った。

でも…今のあんたにそんな気おこらへんわ」


愛されたい


そんな顔してるサトルに…

あたしは何も言えない


一度全てを諦めたあたしに似てるから



「殺してくれ」


「は?」



「もう、疲れた。お前がそばにいてくれないなら、もういい。何も感じない方が楽だ。だから殺してくれ」


反射的に手が出た
そんなこと…自分から言わんといて欲しかった。



「ちょーしのんな!!!疲れたから殺せ?頭いってんのか!!逃げんなよ!!ここまで他人の人生ぐちゃぐちゃにしといて……自分だけ逃げんなよ!!」


胸ぐらを掴みたいところや
服着てへんし突き飛ばすことしかできひん。



「なんでこの傷見せた?必要なかったやろ?」

「……お前には見ておいて欲しかった。理由は分からない。ただ……何を言ってくれるか気になった」


完全にサトルから覇気がなくなった
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