愛は惜しみなく与う⑦
自業自得かな
目のことを誰にも言わずに放置してたから。

崩れていく中、最後の力を振り絞って、埋まらへんようにしたけど…


落ちてくる瓦礫が頭に直撃して、どっかに倒れた。

そこであたしの記憶は止まってる。


それでこの、訳わからん草原や。


死んでるやん!!!!!!


『杏様、皆待ってます。あなたがまた笑ってくれるのを待ってます。戻ってきてください』

「ちゃうねん。戻るも何も…どうしたらいいかわからへんねん。志木の顔を見てやっと…思い出したのに」

『大丈夫ですよ。あなたには私がついています。仲間もいっぱいいます。あなたの帰る場所はここにあります』



志木に抱きしめられて心が落ち着いてきた。

さっきまで居たのは皆んなや


みんなが待ってくれてるんや!!!!



『貴方のお得意の、気合で帰ってきてくれませんか?』


「失礼やな。あたしが何でも気合で乗り越えてきたみたいな言い方さんといて??あたしは技巧派やねん!!!」


そう言うと、少し呆れた顔をされた。
そうそう。志木や。この失礼な顔しよるんは、あたしの大好きな志木や!!!
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