愛は惜しみなく与う⑦
そして杏様は紹介の意味を、少し間違えています。

一時期、敦子と昴の二人は両思いらしき時があったんですが……なぜかくっつきませんでしたね。

美奈子は年上の男性を取っ替え引っ替えしてたんで…


杏様は、よくその中に居ながら、ピュアなまま育ちましたよね。
確実に、汚染されると思っていたんですが。

2人からいろいろ聞かされているでしょうに、まともに聞いていないのか、そんなに知識もなく…


良い子に育ちましたよ


ちょっと恋愛に関しては、箱入り娘感がありますが。


「烈火のみんなカッコいい!」


確かに!と杏様は閃いたように言う。
私が知ってるだけでも、顔の整った人が多い気がしますね。


「ほら!羨ましい!保育学校さ?男の人少ないねん」

「あー女の子多そうやな」

「だから、出会いないねん」

「んー?敦子は昴でええやん」


うるさいうるさいと杏様は敦子を手であしらってそう言った。
杏様はきっと、敦子と昴のことを知らない。けど勘なのか、ただテキトーに言っただけなのか知りませんが、二人が動揺する。


はぁ
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