愛は惜しみなく与う⑦
なんとも苦しい言い訳
お前じゃない訳ないだろ!


「何人泣かした?俺が知ってるだけで、あの1年間で、女は50は泣いてる」

「調子乗るな。そんな居ない!」


まぁ泉は、俺たちを思って、パタリと女と話さなくなった。元々何かに執着するような奴でもないから。もはやそんな時期があったことも、みんな知らない。

あの頃の一匹狼感はすごかったからな


「どーすんの?杏はあんなにピュアなのに、お前みたいなんが手出していいの?」


ま、これに関してはお前が言うなって言われる話だけどな。
泉はその1年くらいだけで、それ以降は笑えるくらい女との絡みもなく、烈火に捧げてくれた。
でもいいじゃん。
今泉は、焦ってんだから。たまにはこの表情崩したくなるだろ。


「……やっぱ杏って、ピュアだよな」


え?

そのまま目の前の泉は再び頭を抱えた

いやいや、待ってくれよ。俺は今お前をイジッてるんだよ!普通に落ち込むなよ!!


「付き合ったこともないって言ってたし、どう考えたもピュアだろ。処女だろ!キスもした事なさそうじゃん!」


処女だろって言った瞬間、言うなと睨まれる。
いや、男だからみんな一回はどうなのかな?って思うよ!普通だよ!新だって気にしてたんだから!

そのまま話を続けようとした時

泉は爆弾を落とした



「キスは…何回かしてる」


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