愛は惜しみなく与う⑦
「中学入ってからだっけ?歳上の女に迫られて……あの時が最初だっけか?
家のことと、最年少の泉が総長になるってのに反対してたメンバーの対応でストレス溜まってたな?だから女遊びかな?
あの悪魔の1年くらいで、お前何人の女とヤった?」


言い切れたか
分からないけど、
言い切った瞬間に思いっきり顔面を殴られて、俺はぐちゃぐちゃになってる机に吹っ飛んだ。

手加減しろよ!!



「いってぇな。事実だろ!」

「るっせぇ。お前、事細かく誰かに話したら、まじでヤるからな」


泉はワナワナと拳を震わせてる。おもしろいだろ?
この話、俺しか知らないんだぜ

泉のこの荒れてる期間を知ってるのは俺くらいだから。


泉が響を拾った頃くらいには、泉は全く女を相手しなくなっていた。
響が女が苦手だからってのも、少しは関係してるかもしれない。

その頃くらいから、泉は本格的に総長として動き出していたから。


慧や新と出会う頃には、泉は硬派なイケメンって感じになってたけど。


俺はあの時の泉を知ってるからな!



「お前あの頃のこと覚えてんの?」

「……しらねぇ。それ多分俺じゃない」
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