会長のお気に入りかよ‼-百花繚蘭-【完・番外編追加中】
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私こと、蘭丸(らんまる)湖月《こつき》です。

蘭丸は苗字で、愛称は『蘭』です。

湖月と下の名前で呼ばれることは珍しいかもしれません。

最初に言っておくと、私は生徒会役員ではありません。

現在、私の通う久遠(くおん)学園の生徒会は、二年生の会長・副会長と一年生の書記の三名からなっています。

私は一年生の一般生徒なのですが、朝宮蛍都会長に生徒会の『お手伝い』に引きずり込まれました。

何故それに反発しないかと言うと……弱みを握られているからなのです……。

「あ~~~マジ疲れた。あのクソど変態が会長な時点でこの学校終わってんだろ、クソッ」

……この通り、私は素だともの凄く口が悪いのです。

ついでに態度と目つきも悪くなります。

鞄を片方の肩に担ぐ姿は、昔の不良のようだと親友に言われます。

とてもじゃないけど学内の人には見せられない姿なので、電車で一時間かかる高校に進学したのです。

ん? なぜ普段からその態度を周りに見せないのに、内心では敬語で喋れているのか、ですか? 

訓練です。いつでも敬語対応が出来るように、脳内では非常時以外は敬語で喋る癖をつけているのです。

それから、何故学校では猫をかぶっているのかというと、別に学校だけではありません。

家でも猫かぶっています。お猫様上等です。

「まあまあ、蘭。内申点上がるかもって思えばいいじゃない。蘭、部活も入ってないんだし」

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