結婚はあきらめ養子を迎えたら、「お義母様大好き」と溺愛されています
 半年後には絶対に正式に養子にしたい。
 他の子じゃ嫌だ。
「アルバートでよかった。いいえ、アルバート、あなたがいいの」
 ああ、もうずいぶん私はアルバートに魅了されている。
 初めは、お父様に似た金色の髪が気に入ったの。
 でも、今は、なんだか一緒にいるのが心地いい。

 そう、まるでお父様といるかのような……って、ちがーう!
 私が親。アルバートが子供。お父様みたいって思ったら、私が子供じゃないの、違う、そうじゃない。そうじゃないけど、うん。やっぱりあれよ。
 家族といる空気感みたいなのがね、アルバートとなら作り出せそうと……。
 ルイードがいた時とは全然違うもの。いろいろと。
 そう、メアリーや他の侍女たちも。こう、リラックスできていると言うか……。
 自然な感じなの。まだ、2日目のアルバートに対して。本当に自然に接している。
 ルイードなんて何度も何度も押しかけてくるけれど、いまだにメアリーをはじめみんなにはひどく緊張感があって、落ち着かないのよね。まぁ、仕方がないといえば仕方がないんだけれど。王弟殿下だから。失礼があってはいけないわけだし。
 それにしてもねぇ……。
 夜になるとアルバートに話をして聞かせる。
 いつの間にか眠ってしまうことが1週間ほど続き、そのたびにいつも自分の部屋に寝かされている。
 ……どう考えても、アルバートが寝てしまった私を運んでくれているに違いない。
 実に、実に申し訳ない気持ちでいっぱいになる。朝は起きるといつも自己嫌悪だ……。

「ハンナー!ねぇ、ハンナ!子供と一緒のベットで寝るのっておかしなことかしら?」
 ハンナが首をかしげる。
「んー、そうですわねぇ。私自身は母とは大人になっても時々一緒に寝ていましたね。息子たちは……そうですねぇ、思春期になるとどうしても母親と一緒にというのは嫌がるんじゃないかとは思うのですが……」
 そうか。
 思春期は、アルバートは過ぎてるわよね。
 もしかして、私をベットに運ぶのは、一緒に寝るのが嫌だからなのね……。
 これは、さらに申し訳ない。
 そうだ、アルバートの部屋でなく、私の部屋で話をするようにすれば、私が寝てしまった後、アルバートは私を運ぶ必要がなくて、自分の部屋に戻るだけだから楽になるのでは?
 って、まって、私、先に寝ちゃうこと前提の考えしていることがおかしいのよね?
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