片桐くんの愛は意外にも一途でした
「いざ見せるとなると恥ずかしくなってきた」


更衣室を出た先で待ち合わせの予定。


着替えは終わったけれど、私の心の準備はまだできてない。


「水着が似合ってないとか、胸が貧相って言われた日には泣きたくなる……」


独り言をブツブツいいながら足を進めた。


貧相な胸だったらまだマシ。まな板とかいわれたら、片桐くんの前で水着なんか着れない。

なぜか水着を楽しみにしてるとかいってたし。


私なんかの水着をたのしみに眠れなかった?

ほんとうに?って思わず疑ってしまう。


というか私の水着を見せて片桐くんは喜んでくれるのかな?


それこそ海外にずっと住んでたからスタイルのいい女の子を見慣れてるだろうし。


元カノとプール行ったりしたのかな……と考えたりして。かんがえないようにしていると深いスパイラルに落ちるとはまさにこのこと。


「片桐くん。お、おまたせ」


「雨音、遅かったね。って、なんでパーカーなんか着てるの?」


「……」


すかさず目をそらした。だってこれが一番無難だし。
胸は隠せるし日焼けもしないし、なにより貧相な身体を見せないですむ。


期待してくれてた片桐くんには申し訳ないけど。


「自分で脱ぐのと俺にぬがされるの、どっちがいい?」


「へ?」


「そういうのが好きだったなら最初からいってくれればいいのに。気付かなくてごめんね?」


なぜか謝られた。そういうのってなに!?
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