青空が君を笑顔にするまで

二人で新しい食器を見に行ったり。


家具を揃えたり。


一緒に食事を作ったり。


私が高くて手が届かない所の掃除は創ちゃんが進んでやってくれた。


少しずつ夫婦って良いなと実感していた。


毎日がウキウキ、ワクワクで。


と、私の新婚生活は順風満帆なはずだった。


結婚生活、1年が経とうとしていた頃。


創ちゃんのお母さんが家に頻繁に来るようになった。


「創太郎は?」


「今、夕飯の材料を買いに出かけています。もうすぐ戻って来ると思いますよ」


そう言って私は温かいお茶を出した。


創ちゃんのお母さんが一口お茶を飲み机の上にボンッと湯呑みを置いた。


「あなた、まだ子供が出来ないんですってね?」


「はい……」


私は言葉をつまらせていた。


タイミング良くインターホンの音が鳴り創ちゃんが帰ってきた。


「ただいま。あれっ……母さん来てたの?また、連絡もせずに急に来たんじゃないだろうな?」


「別に……いいじゃないの。それより、あなた夕飯の買い物までさせられてるの?」


「違うよ。今日は俺の当番の日なんだ」


「当番?冗談じゃないわよ。ハルさんが行けばいいじゃないの!」


「すみません。……お母さん」


私は小さな声で謝った。


創ちゃんのお母さんの目がきつくなる。

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