青空が君を笑顔にするまで
そして、また1年後。
結婚2年目。
「周りからね、私は孫はまだなのって良く聞かれるの。私の気持ちにも少しなってちょうだい」
創ちゃんも私も無言になった。
──創ちゃん、……何か一言お母さんに言ってよ。
「もしかして、子供ができないのはハルさん、あなたが原因かしらね」
「母さん……」
創ちゃん、言い返して。
「だって、卵巣片方ないんでしょ……?」
──もう、私は聞いてられない……。
「でも、もう片方の左の卵巣が私には残っていますから」
「母さんの気持ちはわかったから……もう帰ってくれよ」
創ちゃん、今何?
お母さんの気持ちがわかったって。
創ちゃんのお母さんは言うだけのことを言ったら気持ちがスッキリとしたみたいで直ぐに帰った。
創ちゃんのお母さんが来た時、いつも決まって私達に同じ内容の話ばかりする。
いつものこと。
そして、いつもの私達の喧嘩が始まる。
「創ちゃん、さっきの何?お母さんの気持ちがわかったって……」
「そりゃそうだろ……、母さんだって孫の顔が早く見たいだろう。俺だって……」
創ちゃんは私の顔を真っ直ぐ見て言いかけた言葉をすぐ飲み込んだ。