青空が君を笑顔にするまで
「まだ検査の途中なので、はっきりとしたことは言えませんが。卵巣嚢腫と言うよりも卵巣癌の可能性の方が高いです」
「……癌」
わからない……、もう聞きたくないって。
「エコーで見たところ、卵巣の中に少し気になる形の部分があって。残りの検査結果も2週間後に出るのでまた病院へ来てください」
途中で頭が真っ白になりかけた。
子宮も卵巣も、全摘──。
もう、本当にそれしか方法はないの?
私は重い足取りで自宅に戻り。
荷物を置いた後、私は目を開けたまま暫く夕方までソファーで横になっていた。
なにもやる気が出ない。
吉報ではなかった。
──仁、ごめんね……。
私はまた辛い話を伝えなきゃいけない。
ぽろっと涙が一滴流れた。