恋愛イデアル続編

こころは楽器。

[こころや感性は楽器]

イデアルとリンネは花壇の世話をしている。長月遥も加わる予定だ。

「街が花壇で満ちていく。それが我々、植物研究会が末端で担っていることは誰にも未だ知られていない」

イデアルは続ける。

「市井の人々は一体何をしているのだ」
「それは当たり前の生活をしているんじゃないかな」とリンネ。
「当たり前の生活、ありふれたリアリズムか。それは一体なにを意味しているんだ」
「わかるワケがないだろ。つまり人生が我々に問いかけるんだよ」
リンネは息を吸うと。
「空気が気持ちいい。感性やこころはそれを伝える楽器なんだよ」