恋愛イデアル続編
焚き火
[焚き火]

「さむー」思わず長月遥は声を出した。
「だよな」とイデアル。

草地にある小さな空き地ではボランティアの有志の手で焚き火が焚かれて、粗朶(そだ)が燃えている。粗朶が()ぜる小さな焚き火には児童や学生が集まっていた。自然体験の授業である。

イデアルは缶ココアを長月遥に渡す。

「缶ココアですね」「おうよ。アツアツの代物さね」

長月遥は缶ココアを頂く。一口飲んで。

「あつ。さむー。冬だねえ」といったのである。
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