恋愛イデアル続編
ささやきと目覚め。
ささやきと目覚め。

長月遥は教室で文庫本を読んでいた。

学校では外の喧騒の騒がしさが嘘のように静まりかえり、ときおり誰かと誰かが付き合っている、といったナショナジオンから
来るやり取り、閉ざされた小さな世界のささやきが、やり取りされるのだった。

小さな世界とは本の世界や音楽の世界のように否応なしに真実だと思わせることがあった。しかし、小さな世界は生活し、またお芝居をしている舞台なのだ。

たまに長月遥やリンネはどのような台詞がこの小さな世界からの長大なお芝居に相応しいかを考えることがあった。
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