君は無垢なフリをして​───本当は野獣。
「花菜。」



母さんはそっと手を握る。



「母さんは13歳の時、お父さんと出会ったの。その頃は全然相手にもされなかったけど。」


「え…」


「付き合えるようになったのは5年経ってからよ。でもこれは母さんの猛アタックの賜物よ。だから…ね、花菜。」



母さんにしてはやけに真剣な顔…



「押して押して押しまくりなさい。何なら押し倒しても構わないわ!」


「【…っ、母さん!!】」



母さんの台詞が恥ずかしかったのか、崇大が吠えた。



「【まだ花菜がそいつを好きだって決まったわけじゃないだろ?!】」


「あらら?…そうなの?花菜。」



崇大の言葉に、母さんは私を見る。



「…まぁ。」



私が返事を返すを、母さんは「早とちりしたみたいね。」と笑った。
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