SNSができない理由
小さな懐中電灯の灯りを頼りに、私はいつものウォーキングコースを歩いていました。人が誰もいない住宅街や不気味なトンネルは小走りで通り、明るいコンビニの前までやって来ました。いつもなら、ここでUターンして帰っています。

「もう少しだけ行こうかな。もっと運動したら痩せるかもしれないし……」

コンビニを通り過ぎると、住宅街があるのですが、明かりのほとんどない道が続きます。さらにその奥には山を切り崩して作られた道があるのですが、木々が両側にあり暗くなるととても不気味です。

しかし、その道は私が中学生の頃に通学路として使っていた道で、しかも高校生だった当時も使っていたので何の警戒心も持たずにコンビニの前を通って暗い道に入りました。

懐中電灯の明かりはとても小さく頼りないものでしたが、私は何も考えずに住宅街を通って山道に入りました。この時は私の通っていた中学校の前を通ってバス停まで行こう、そう思っていたんです。
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