ねえ、私を見て
夫は何も知らない様子で、ソファーに座っている。

私は夫から感覚を開けて、そっと座った。

「なんだか、よそよそしいな。」

「よそよそしくもなるわよ。」

「えっ?」

夫はこれから起こる事を、予想していないだろう。

「要ちゃん、この前車に乗っていた女の子の話、したよね。」

「ああ。」

「その女の子、今日家に来たの。」

夫はハッとして、頭を抱えてしまった。

「……何か言ってたか?」

「要ちゃんと結婚するって言ってたわ。」

「ウソだよ。俺達はそんな約束していない!」

「じゃあ、彼女の狂言だって言うの?」

「ああ!」

夫はあくまで、白を切るつもりなのだろうか。

「彼女とは、付き合っているの?」
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