ねえ、私を見て
「相馬君だったら、他のバイト先もあったんじゃない?」

園子は、エスプレッソマシンで淹れたコーヒーを、相馬君に差し出した。

「いえ。最初からここだと決めてました。」

「もう!なんていい子なの!」

園子は相馬君の背中を、バンバン叩いている。

彼の困った顔を、これからも幾度なく見るのだろうか。

「実はデスクがまだ届いてないの。もう2,3日待ってね。」

「はい。」

「そう言えば、パソコンもレンタルしましょうか。」

私が園子に、話しかけた時だ。

相馬君と一瞬、目が合った。

「事務をしている澤田です。宜しくお願いします。」

私が一礼すると、彼も立ち上がって一礼してくれた。

「さあ。新しいメンバーも入る事だし。新たな気分で、再出発しましょう。」
< 7 / 147 >

この作品をシェア

pagetop