好きな人を追って生まれ直したら、まさかの悪役令嬢でした。
お昼休み
今日はなかなか濃い一日だと思う。
授業終わりのチャイムが鳴ったイコール、お昼の時間。正直お腹はそんなに空いていないけど、今日だけはスキップするわけにはいかない。
理由は二つ。一つはせっかく作ってもらったお弁当を残すわけにはいかないし、もう一つは……。
「レグルス様」
もう一つの理由であるミラが玄関口に立ち、入り口近くの席に座るレグルスに満面の笑みを向けている。
「お昼ご飯を持って来たのですが、私がいつも食べているようなものがレグルス様のお口に合うのかどうか心配で……」
ミラは両手で掴んでいるバッグの中身を差し出すようにして、レグルスに見せている。お弁当が入っているのであろう可愛らしいピンクのランチバッグ。
「そのことなんだが、スピカが友人と食事をするらしいから、そこに混ざってくるといい」
「……え?」
私も「え?」だわ。その報告って今するの!?
ってか、ミラに私とランチとるようにって話すらしてなかったの? それなのに勝手に決めちゃってたってわけ?
まじか。
まじかって思ってるのは間違いなくミラも同じだ。明らかに笑顔が引きつってる。遠目からでもわかるほどに。
「で、でも、私レグルス様に相談したいことが……」
「それは放課後一緒に帰る時に聞こう」
「でもそれならスピカ様だっていますし……」
ミラはちらりと私の方を見た。席は離れているけど、二人の会話が聞こえるほどの距離だ。
私はどことなく気まずくてミラから視線をそらす。今だけはあの視線に向き合うことができない。
いや、私はレグルスの婚約者なんだし、何も気にしなければいいんだけど、そうはいかないというか……。
授業終わりのチャイムが鳴ったイコール、お昼の時間。正直お腹はそんなに空いていないけど、今日だけはスキップするわけにはいかない。
理由は二つ。一つはせっかく作ってもらったお弁当を残すわけにはいかないし、もう一つは……。
「レグルス様」
もう一つの理由であるミラが玄関口に立ち、入り口近くの席に座るレグルスに満面の笑みを向けている。
「お昼ご飯を持って来たのですが、私がいつも食べているようなものがレグルス様のお口に合うのかどうか心配で……」
ミラは両手で掴んでいるバッグの中身を差し出すようにして、レグルスに見せている。お弁当が入っているのであろう可愛らしいピンクのランチバッグ。
「そのことなんだが、スピカが友人と食事をするらしいから、そこに混ざってくるといい」
「……え?」
私も「え?」だわ。その報告って今するの!?
ってか、ミラに私とランチとるようにって話すらしてなかったの? それなのに勝手に決めちゃってたってわけ?
まじか。
まじかって思ってるのは間違いなくミラも同じだ。明らかに笑顔が引きつってる。遠目からでもわかるほどに。
「で、でも、私レグルス様に相談したいことが……」
「それは放課後一緒に帰る時に聞こう」
「でもそれならスピカ様だっていますし……」
ミラはちらりと私の方を見た。席は離れているけど、二人の会話が聞こえるほどの距離だ。
私はどことなく気まずくてミラから視線をそらす。今だけはあの視線に向き合うことができない。
いや、私はレグルスの婚約者なんだし、何も気にしなければいいんだけど、そうはいかないというか……。