悪い優等生くんと、絶対秘密のお付き合い。
「俺たちこれからそこのカラオケ行く予定でさ、さっきカラオケがどうのって話してたから、声かけたの」
「そうそう。
よかったら一緒にどう?奢るし」
無理無理無理!
こんなチャラそうな人たちとなんて行きたくない。
そもそもこんな人、東宮にいたんだ……。
「人待ってるんで、行くならふたりでどうぞ」
「あ、もしかして彼氏ー?」
「ちがいます、友達です」
一応この人たちも東宮。
万が一バレた時のためにすずちゃんはそう言う。
「なら、いいじゃん、尚更。
その友達も一緒に」
茶髪の人がにこにこ笑う。
どうやら漣くんたちと女の子と思ってる様子。
「ね、キミ、めちゃくちゃタイプなんだよね」
「ひっ!」
ち、ちかい……。
「小さいし、なんかふわふわしてて庇護欲駆られるっていうかー。ね、俺と一緒にいこ?」
「ちょっと!?
離れなさいよ!」
「はいはい、キミはこっちね〜!」
「すずちゃん!」
にっこり笑ってわたしの前に立つ茶髪の人。
その手がまっすぐ伸びてきて、腕を掴もうとしているのがわかった。
ゾクッと嫌悪感が走って、背筋が凍る。
漣くんにさわられる時はこんなこと、思わなかったのに。
「ね、名前教えてよ。
んで、今からくる友達の名前も教えて?
俺はねぇ……」
その手がわたしの体にふれそうになる。
その瞬間。
「へえ、俺のなんかでいいなら、教えるけど」