月の光に響く時
こんなに辛くて悲しい事もあって、頭も混乱している状態なのに。

この人の唇は何故こんなに温かく感じるんだろう。

この人は鬼なのに。

許せない存在なのに。



「ん・・・や・・っ」


唇が擦れ合う。

精気を吸うためのキスじゃない。

想いを伝えるためのものだと、心に響いてくる。


「フフ・・死んでしまっては、こんな幸せなひと時は二度と味わえないな」


「あ・・のっ・・」


緊張でうまく息が出来ない。

でもその代わりに涙が止まってくれた。


「律鬼さん・・あのっ」

「律鬼でいい」

「り・・鬼・・んっ・・」


何度も何度も唇を求められる。

強引なのに、触れる唇はとても優しい。

今は拒否することなんて出来なかった。

逃げようとする私の手を何度も強く握り返してくるから。

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