切なくて…逢いたくて…涙

午後の仕事が始まると

通りすがりに社員の人に

「あの人清掃員のくせに社長に
近づいてるらしいわよ〜」

1人の人が言うと隣の人も

「嘘〜身の程知らずね
身分が違うのにね
社長に似合うのは秘書の綾小路さんよね〜
許嫁ですもんね〜」

そして

「うわ〜コーヒーが溢れたわ
ごめんなさ〜い掃除係の人
掃除して下さる〜⁇」

私を見た

「私も溢れちゃった〜」

わざとコーヒーを溢す女子社員

「わかりました」

モップを取りに行こうとすると押された
バランスを崩し溢されたコーヒーの所に
倒れてしまった

「ごめんなさ〜い
ちょうどその雑巾みたいな服
着てるじゃない⁇
それで拭いたら⁇」

「本当！」

もう一人の人が笑い出した

「モップなんていらないでしょ
お似合いね〜床に這いつくばってるの〜
綺麗に拭いて下さいね清掃員さん
行きましょう」

女子社員は行ってしまった

すぐに立ち上がりモップを持ってきて
綺麗に掃除をした

私の作業服はコーヒーの染みがついたまま

他の社員の人もチラチラ見ながらその場を
去っていく

ここを掃除したら着替えてこないとな〜