医師の妻としての覚悟 ~寂しさと過ちを乗り越えて…

今日は 1人でマンションに 居たくない。

京一にも 実家に行くって 言っていたし。


このまま 実家に帰ろう…


私の実家は 小田原で 両親は 今も現役で働いている。


私は 空港から京急で 品川に向かった。

多分 圭介は モノレールで帰るはず。


途中で圭介に 会いたくないから。

私は 圭介と 同じルートで 帰ることを避けた。


品川駅で 新幹線を 待ちながら 母に電話をする。


『もしもし。お母さん?今から そっちに行くね。』

『どうしたの 急に?京一さんと 何かあったの?』

『ううん。違うわよ。京一さんが 出張で。1人だから。たまには お母さんの顔を 見に行こうと思って。』

『あら 珍しい。だから 台風が来るのよ。フフッ。』

『失礼ね。駅に着いたら 電話するから。迎えに来てね。』


突然の電話に 母は 驚いていたけど。


今の私は 母の顔を見て 

強がっていられるのかな…



大学から ずっと東京に出ていて

私は あまり 実家には 帰ってない。


家族に不満が あった訳じゃないし。

両親は いつも私を 見守ってくれた。


私が 就職しないで 

モデルを続けるって 言った時も。

突然 京一と 結婚するって 言った時も。


母に 会うのは 久しぶりだけど。

今の私を見て 母は 何かを感じるかも…





< 40 / 76 >

この作品をシェア

pagetop