医師の妻としての覚悟 ~寂しさと過ちを乗り越えて…

家に着くと 父も仕事から 帰っていた。

「お父さん 久しぶり。」

「久しぶりって…京一君と 何かあったのか?」

「もう!お母さんもお父さんも。嫌だなぁ。京一さんとは 上手くいってるわよ。」

「急に 涼子が来ると ヒヤッとするよ。」

「失礼ね。私 トラブルメーカーみたいじゃない。」

「ハハハッ。でも そうだろう?」

「そんなことないわよ。」


言葉とは 反対に 父は 嬉しそうに笑う。


2才違いの弟も 就職して 家を離れていて。

今は 父と母は 二人暮らしで。


楽でいいわ、って 母は 言うけど。

やっぱり 少しは 寂しいのかな…



明るくて 調子の良い父と しっかり者の母。

私は 幸せに成長したと 思っている。


父と母の間には いつも 愛情があった。


小さな 言い争いを 

していることは あったけど。


私は 家族に いつも安心していた。







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