医師の妻としての覚悟 ~寂しさと過ちを乗り越えて…

その夜 京一から ラインが届いた。


『涼子 元気か?』

『元気よ。京一さんは?』

『大丈夫。やっと少し 落ち着いたよ。』

『お疲れ様。無理しないでね。』

『サンキュー。午後 少し時間が取れるから 涼子のお土産 買いに行くよ。』

『わぁ。楽しみ!私 今 小田原にいるの。明日 帰るわ。』

『お父さん達 元気?ご無沙汰 お詫びしておいて。』

『元気よ。父も 京一さんに よろしくって。』

『うん。日曜に 帰るからね。』

『成田まで 迎えに行こうかな…』

『仕事は?』

『金曜日に スタジオ撮影だけだから。』

『到着時間 わかったら 連絡するよ。』

『待っているわ。そっちは 朝?』

『そうだよ。これから 講演会。』

『英語で?京一さん わかるの?』

『もちろん。』



圭介と 付き合っている時は

京一に バレることが 凄く怖かったのに。


圭介と 別れる決心を した途端

自分の罪を 認めて 許されたいなんて。


私は なんて わがままなんだろ…


私は 京一を 騙し続けなけれは いけない。

もう二度と 京一を 裏切らないからこそ。


京一を 苦しめては いけない。

私は 京一を 愛しているから。


京一への 罪悪感に 一生苦しむことが

私の 懺悔だから。




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