紅に染まる〜Lies or truth〜


「激レアだよな」


圭介はスマホを取り出して
シャッター音を立てている


「愛、笑って?待ち受けにするから」


「アホらし」


ツルツルした手触りの金髪を触りながら


「尋様〜甘いの食べた〜ぃ」


肩を揺らして上目遣いで尋を見上げると
 

「お、おぅ、出掛けるか?」


一瞬で真っ赤になった尋


「・・・チッ」


「愛?」


「結局男ってぶりっ子上目遣いで落とせるんじゃん」


「う、るせぇ!」


「愛〜尋はそれだけじゃないと思うよ〜」


意味不明なことを言う軽い巧を無視して


「海輝と圭介も一緒に行く?」


首を傾けて笑顔を向けると


「「行くっ!」」


2人の声がハモった


「チッ」


このやり取りを見ていた尋が
大きな舌打ちをする

益々目の前の巧は笑っていて
よくわからない4人


「買い物がてら甘いの食べに行くか」


何故か?甘いものが苦手な尋に手を引かれてVIPルームを出る

また一階の視線を浴びながら店の外へ出た


「二週間も居るなら買い物の量も凄いよな?」


閃いた顔をする巧の提案で
大きなワゴン車に乗り込んだ


「ところで愛?いつもの携帯は?」


「あ、置いてきた」


「クッ、そうか」


吹き出した尋は‘さすが’と頭を撫でた
< 158 / 227 >

この作品をシェア

pagetop