私は、この人の妻?

それからは、佳寿ちゃんの所に
仕事が早いときに行ったり
海斗さんとあったりしていた。

もちろん、ぬいぐるみの作成をして
佳寿ちゃんに見てもらったり。

時期的に運動会も終わり
発表会の準備に入っている。

私は今、二歳児を受け持っていて
ダンスや合奏の練習をしている。
衣装もつくるから
佳寿ちゃんにも見てもらっていた。

佳寿ちゃんは、すごく喜んでくれて
私も嬉しかった。

海斗さんも時間が有る限り
佳寿ちゃんと過ごしているようだ。
病院で会ったりもしていた。

佳寿ちゃんの退院の日
私とおばあ様も病院へ行く
海斗さんは、病院へ車で来て
佳寿ちゃんを連れて帰る

おばあ様は、先生に呼ばれて
話をしていた。

その時に海斗さんが、
佳寿ちゃんに私達の事を話した。

佳寿ちゃんは、びっくりしていたが
凄く喜んでくれて、大変だった。

おばあ様が戻ってくると
すぐに報告をして
おばあ様からも驚かれたが
先日、海斗さんからお誘いを
受けた話から、今に至るまでを話した。

おばあ様は、少し考える素振りをしたから
「ダメですか?」
と、訊ねると
首を振りながら
「穂乃華が幸せなら言うことはない。」
と、言ってくれて私は涙がでた。

嘘をついてる苦しみと
こんなに喜んで貰えて良かったと
海斗さんは、私の涙を拭いてくれて
「良かったな。二人に認めて貰えて」
と、言いながら頭を撫でてくれた。

本当の恋人ではないのに
海斗さんの優しさが嬉しくて
「はい。」と、笑顔で答えた。

佳寿ちゃんの家に四人で帰り
佳寿ちゃんが寝る準備と
お茶の準備をした。

荷物は、海斗さんが全て運んでくれた。
そんな私達を二人は優し目で
見ていた。

私のお茶を
佳寿ちゃんと海斗さんが
美味しい。と言ってくれて
おばあ様は、だろ。
と、言っていた。

普通に注いでいるだけなのに。

海斗さんは、佳寿ちゃんに
「ここで暮らしたい」
と、言ったが

佳寿ちゃんは、
「心配しなくて大丈夫だよ。」
と、言う。

「俺は、おばあ様に何も親孝行を
していない。仕事なんかで
できないかもしれないけど
病院からおばあ様の事を
知らされるなんて二度と嫌なんだ。

だから、側にいたい。

それに、俺は、おばあ様に
厳しく育てられたが
ちゃんと愛情持って優しく育てて
もらったと思っている
甘えられないのじゃなくて
甘えかたがわからないだけ。
だから、今からは、甘えていくよ。」
と、言うと
佳寿ちゃんは、泣き出して
おばあ様から、海斗さんは叱られて
みんなで笑った。

私ももらい泣きしていたから
海斗さんに
「なに穂乃華まで、泣いてるの?」
と、呆れられて
「だって······」
と、言っていると
海斗さんに抱き締められた。

本当の恋人みたいで
ドキッとしたが
「俺が、おばあ様の所にいたら
穂乃華とも沢山会えるし」
と、言うから
佳寿ちゃんが
「ここは、 待ち合わせ場所じゃないよ。」
と、言ってまたまた、みんなで笑った。
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