私は、この人の妻?

そこは、立派なお寺だった。

おばあ様に案内されて
私はやっと佳寿ちゃんの元に来れた。

お墓の前に立ち
佳寿ちゃんに亜希寿をみせる
雪哉さんも一緒に手を合わせてくれる

私は、葬儀での非礼を詫びながら
佳寿ちゃんに話かけた。

少しして見回すと
雪哉さんは、亜希寿と一緒に
おばあ様と話をしていた。

私が三人の元へと行くと
「話し、できたかい?」
と、雪哉さんが言ってくれたから
「うん。」と答えて
「葬儀の日、突然姿を消して
すみませんでした。」
と、改めておばあ様に詫びた。

おばあ様から
「私が穂乃華に辛い思いをさせたんだ。
穂乃華は、一人で亜希寿を生んで
不安だったろうし大変だったろうに。」
と、言われて
「いいえ。本当に美穂先生と
美穂先生のご両親のお陰で
亜希寿は、すくすく育ちました。」
と、言うと
「そうだね。
それに雪哉さんとも出会えたんだね。」
と、おばあ様に言われて
私と雪哉さんは、顔を見合わせて
笑った。

さぁ、そろそろと
思っていると
お寺の方から男性が歩いてきた。

私とおばあ様は、直ぐにわかった。

その男性は、すれ違う時に
「あっ、落合さん。」
と、おばあ様に話しかける
「ああ、海斗かい
佳寿の所に?」
と、言っていると·····
「海斗、待てって。」
と、別の男性が·····
「陸人が遅いから。」
と、海斗さんが言うとその男性は、
おばあ様と私を見て
はっとした顔をした。

私が、おばあ様をみると
「穂乃華、岡田さんだ。
海斗と同じ会社の方だ。」
と、言われて
「穂乃華です。」
と、私が言うと
「岡田 陸人です。」
と、岡田さんは頭を下げた。
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