哀恋の先で、泣いて。
本当は気づいてほしくて、何も言わなくても気づいてほしくて、男の子と話すようになったのも嫉妬してほしかったからで、私も麻弥と同じように試していた。




「私も試してた。心配してほしかった……っ、でも大人の邪魔はしたくなかった」




けれど、それだけじゃない。一番の理由は、離れていくのが、私のそばから消えてしまうのがこわかった。

高校よりもバイト先よりも広い大学は、たくさんの出会いがあって、私なんか比べ物にならないくらい可愛い女の子がたくさんいて、私はそのうちいらない存在になるんだろうなって、そう思っていて。



怒らせる度に罪悪感が募って、いつ嫌われるんだろうって恐怖に怯えて、会うことがこわくなった。




「大事だからこわかったの、離れていってほしくなかった」
「そういうところ見せてなかったよな」

「うん、嫌われるって思ったから。麻弥だって」
「見せられなかった。そんなに変わんないのに歳上らしくって思って、子供みたいなことばっかしてた」
< 16 / 26 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop