哀恋の先で、泣いて。
「最初は違ったのに、サークルだからほかの女子と話してたのに、いつの間にかずるい自分がいた」と言って目をつむった麻弥を直視できずに視線を逸らす。

最後は「うん」すらも言えなかった。




麻弥が他の女子や男子と笑い合っていた姿が脳裏に浮かんだ。「行ってもいい?」と言われる度に「私に聞かないで」と、「大丈夫?」と聞かれる度に「大丈夫だから」と言い張っていた。

本当は悔しくて、悲しくて、寂しかった。


ひとつしか変わらないのに、高校生と大学生との間には大きな壁があるような気がして寂しかったけれど、めんどくさい女だって思われないように振舞っていた。

素っ気なくなったのは気づいてほしかったから、返信を遅くしたのは心配してほしかったから、会いたいという気持ちが消えたのは自分は邪魔者だって思ったからだった。
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