黒王子の溺愛
「柾樹さん…私は、あなたのものになりたい…」
「美桜…」

狂おしげに、何度も何度も名前を呼ばれて、和装の襟元を少しずつ広げられた。

柾樹の唇は首元から、肩へ、肩から胸元へ、と動いてゆく。

「すごく、いやらしい光景だな…」
「ぃや…そんなの…」

「ん?本当にいや?」
胸元を強く吸った柾樹が、上目遣いに、美桜を見る。
自分は一切、スーツを乱してはいない、柾樹だ。

その目が、妖艶な雰囲気を隠しもしない、その瞳にいつも、ドキドキしてしまうから…。

美桜は、その柾樹の首の後ろに自分の手を絡めた。
「恥ずかし…い、です…」

まだ立ったままの、ホテルの部屋の入口のなのだ。

着物の両肩を落とされて、中途半端な姿をじっくりと見られるのは、美桜にはこの上もなく恥ずかしいけれど、柾樹はその姿も含めて、堪能したいのである。

「俺の美桜は…、エロくて、可愛い。もう、ここ、尖っているな。」
「…っん…」

柾樹は美桜の尖っている先端にゆるりと舌を這わせる。

「美桜のここに舌で触れると、どんどん固くなって、充血して赤くなる。白い肌に、ここだけ赤くなって…、俺がそうしているんだけど。
それがこの上なくいやらしくて…、我慢出来なくなる。」
「…あ…や、そんなっ…風に…」

「全部、全部、俺のだ。」
「柾樹さん…っ…」

柾樹の手が、美桜の着物の、裾を割って、中の割れ目に触れる。
そこからは、くちゅ…と濡れたような音がした。

「こっちもすごいな…。」
「…っふ…あ…んん…。」

この状況にも、指で触れられているそこにも、とても、感じてしまって、美桜は甘い声を漏らすことしか出来ない。

もう…立ってられない…のに…。
「気持ちいい?」

そんな事を耳元で、流し込むように囁かれて。
「あっ…ん…んん…。」
こくこくっと美桜は頷いた。
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