鈍感ちゃんと意地悪くんの出会いの物語
あたしが懸命に言葉を探していると、瀬田くんが吹き出した。

「ふふっ……!
分かったよ、慣れてないなら仕方ないよな。
じゃあ俺、お前のこと立花って呼ぶな。

まぁいずれ慣れてきたらきっと美空って呼ぶようになるだろうし、それまで何回かうっかり名前呼んじゃうかもだけど、まぁそれは許してな」

「あ、うん。ありがとう。
分かってくれて」

気持ちが伝わったようだ、良かった。

たまに間違えて呼ばれるくらいなら、なんとかなるかも?
そんな経験がないからイマイチピンとこないけど、毎回名前で呼ばれるよりは全然マシ。

あたしは提案に頷いた。

「あ、それとさ……」

何かを言いかける瀬田くんに、身構えた。
< 66 / 100 >

この作品をシェア

pagetop