旦那様、離婚はいつにしましょうか~御曹司と清く正しい契約結婚~
 ただでさえ仕事で責任を負う立場なのに、プライベートでもその調子では、たしかに気持ちを休める暇もない。


「それに、ベッドの中以外は甘えたいんだよね。外では戦わないといけないから、家では癒されたい」


 私はなんの話を聞かされているの? 
 しかも、ベッドの中は主導権を握る肉食だとさりげなく告白してる?

 聞いているほうが恥ずかしいのに、彼は平然としている。


 それにしても、威厳ある上司の口から〝甘えたい〟という言葉が飛び出すとは意外だった。


「でも周りの人はそう思わないらしくて……」
「そうでしょうね」
「ん?」


 ボソッとつぶやいた言葉を拾われそうになり焦る。


「なんでもありません。それじゃあ、そういう人を見つけて自分からアタックすればいいじゃないですか」

「今は仕事に全力を注ぎたい。プロジェクトを成功させたいだろ?」


 その質問には深くうなずく。
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