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レポート５

「ショッピングモール？」
「そ。買いたいものがいくつかあって。どうせなら昼も食べられるし、遊べるところがいいだろ？」

タクのワガママってそれだったんだ。
最寄りから数駅のところにある、大きなモール。
絵梨とも何度か買い物に来たことある。

「じゃあまずはどこから行くの？」
「とりあえず参考書」
「え、あ、そう」

遊びに来たと言った割に、まさかの参考書。
…いや、よく考えたら、タクは今年受験生だった。
お世辞にも進学校と言える学校ではないけれど、それでも学年の半分以上が進学を希望する。
タクもきっと進学組なんだ。

「今の学校、意外と進度早いから補わないと」
「受験生で転校って大変だね」
「まあな。進学するならやっぱ夏までにある程度やんないと」

本屋に来て参考書買うなんて、私には考えられなすぎる。
漫画か小説しか買わないし。

「沙穂は？何か買うものある？」
「あ、漫画の新刊チェックしてくる！」
「おー何読んでんの？」
「最近はねー、あ、これアニメ化するやつ」
「話題の。あんまり面白くなかったけど」
「ちょ、ひど！じゃあこっち」
「少女漫画のくせにあんまりイケメンじゃないな」

タクは何かと言えばいちゃもんつけながら、平台に置いてある漫画を物色していく。
２人であーでもないこーでもないと言いながら、漫画コーナーを一周したところで、お会計。