凛と相沢先生

相談

誰もいない家に帰り、シャワーを浴びて、急いで大学へ向かった。

大学に着くと、一目散で紗奈を探した。
今日帰ってからの対策を考えるためだ。
教室に行くと、最近仲良くなった、川端 華ちゃんと一緒にいた。


「紗奈ちょっといい?」

「うん、どうしたの?」
華ちゃんも、振り返り一緒に付いて来た。
華ちゃんを仲間外れにも出来ず2人に昨日の事を話した。

「昨日の帰り道...」
から始まり、
熱が出たのを黙っていたことや、
西音寺さんの家に泊まったこと、
唯斗君に嘘をついたことも、包み隠さず話した。
すると、紗奈が

「正直に話すべきじゃないかな?凛は、嘘つくの上手くないし、嘘ついても、唯斗さんは、きっと簡単に見破るよ」

「そうだよね」

「でも、もう、昨日の時点で嘘ついてるならさ、突き通すべきじゃないかな?」
華ちゃんが 、言った。

「「えっ?」」

「だって、もう3つぐらい、今の時点でついてるでしょ?嘘...
それならさ、その嘘を突き通してあげるのも優しさじゃないのかな?」

「えっ、まぁ、たしかに」
私は納得してしまった。

「いやいや、だから凛は、面と向かったら唯斗さんに敵いっこないんだから、素直に謝って正直に言ったほうが、許してもらいやすいって!なるべく傷が浅い方がいいでしょ?」

紗奈の意見に頷くと、また、華ちゃんが反論した。

「いやいや、許してはもらえるかもしれないけど、それって傷は浅いのかな?
その彼氏からしてみれば、深いと思うよ?
だって、嘘つかれた上に自分の嫌いな男友達の家で一泊してるんだよ?」

「でもっ」

「でも、何もなかった?
何もなかったとしても、嫌じゃない?
自分の立場で考えて見たらわかるんじゃないのかな?」

華ちゃんのいう通りだった。
昨日の事を話しながら、自分でも気づいていた。
昨日の出来事は、全て嘘で塗り固め伝えているのに、今さら本当のことなど言えない、いったら駄目なんだと。
それに、バレてもだめだ。
どっちに転んでも、私たちは、別れる運命で、大学生活も、もう終わるんだと...
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