再会は魔法のような時を刻む~イケメンドクターの溺愛診察~
とりあえず今日は持ち合わせがないと断って、そのまま別れた。


『またね』


またね…って…


次なんてあるのかな?


私は、肩を落としながらマンションに向かって歩いた。


何だか少し寒い。


体が震えた。


『いやだ、風邪引いちゃう。早く帰ろう』


部屋に入って温かくして早めに眠ったけど…


次の日、私は…案の定、風邪を引いた。


昔から、こじらせたら長くなるタイプだから、早めに病院に行くことにした。


家から自転車で10分もかからない場所に、小川総合病院がある。


ちょっとフラフラするけど、そこまで頑張って走った。


自転車を止めて、すぐに受付に向かう。


かなり大きな病院で、評判も良いから、いつも混雑している。


『おはようございます』


『あら、斎藤さんじゃない。どうしたの?』


受付の人とは顔見知りだ。
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