再会は魔法のような時を刻む~イケメンドクターの溺愛診察~
『この前、病院にいたご婦人。おでこに手を当てられて照れてたね。すごく可愛かったし、安心してた。ああやって患者さんを安心させてあげてるんだね』


『まだまだだよ、俺なんか』


『そんなことないよ。瑞は、胃カメラや大腸カメラの検査をしたり、消化器系が得意なお医者さんなんだよね?』


『ああ。もっと検査数も増やしていきたい。それに、将来的には資格も取って、得意分野だけじゃなく、いろいろ幅広く出来たらって思ってる』


『資格かぁ…お医者さんの資格って難しいんだろうな』


『ああ、大変だな…俺、総合内科専門医になりたいんだ。内科医は、ただ診察や検査だけをしてればいいとは思わない。いろいろな研究をしたり、患者さんとの質の高いコミュニケーション能力を身につけたり、後進の医師を育てられるまでになれたら…って思ってる。まだまだ夢だけどな。でも、たくさんの命を救いたい気持ち、それをモチベーションにして、どんなことにも挑戦したいんだ』


幼い時の大人しかった瑞からは想像も出来ないくらいしっかりした考えを持ってて…


熱く夢を語るその横顔が、本当に頼もしく見えた。
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