予想を超えた政略結婚
「どなたです?」
「イベントの会社の渡辺と申します
ピアノ奏者に彼女を選出して頂いて
感謝してます」
「あーあのイケメンさんね」
どう答えたら良いのか
少し笑えた。
「あのぉ〜変なことをお聞きしますけど
玲華は今一緒にいますか?」
「まぁうん
ちょっと飲み過ぎて寝てしまってるけど
実はその玲華さんについて
聞きたいことがあって」
「興味持ってくれたんですか?
それともただの気まぐれで
相手にするつもりですか?」
「気まぐれとかじゃなくて
恥ずかしいけど彼女に恋したみたいなんだ」
「本気ですか?
恥ずかしい事なんてないです!
玲華は本当にいい子で自慢の友人です」
「ああ だから
あの子のこともっと知りたいと思ってる」
「本気なら奪ってください!
この旅が終わったら玲華は
好きでもない人と結婚するんです
時間がないんです
貴方とこうして会ったのも
何かの縁だと思うんです
だから救えるなら救ってください」
「彼女の話から察していたけど
そんなに望まない結婚なんだ」
「そうです
玲華って本当に可哀想で」
「可哀想?」
「実は結婚と言っても
政略結婚で•••あっ!
政略結婚が悪いとは言ってないんですよ?
相手が最悪なんですよ
最悪な男です!」
「そんなに?」
「偽装結婚を言って来てるんですよ
親の前だけいい顔しておけばいいみたいな
バカにしてますよね!」
あれ?まさか?
それって???オレのこと?
じゃないよね。
「銀行の頭取の孫息子か知らないけど
金持ちだからって威張ってる感じで
結婚もしてないのに
離婚を宣言されてて
あの子はそれでも家族を守るために
自分を犠牲にしてるんです
口では自分も嫌な会社を
辞めることができるから
一石二鳥みたいな事言うんですよ」
頭取の孫息子=オレ
やっぱりオレのことだ
オレの相手が玲華?
あの電話の相手は玲華だったのか?
「本当に相手が最悪すぎるでしょ」
「彼女って和菓子屋の娘だよね?」
「そうです!
何故それを?あっ!玲華が話したのね」
和菓子屋の娘•••頭取の孫息子
オレたちのことだ。
「貴方が本気なら
そんな相手から奪ってください
玲華を幸せにしてあげてほしいんです」
「必ず幸せにする」そんな約束をして
電話を切った。
すぐにまた爺さんに電話をかけた。