儚い天使の笑顔には影があって
天使兄妹

「到着しました」



自己紹介して、他愛もない話をしていると、空港についた。



「はーい。ありがとう」



「莉叶、莉都さんの飛行機の到着口何番?」



「ん?到着口って何?莉恋わかる?」



到着口?なんやそれ



「到着口って単語はじめてきいたけん、わからん」



2人で首を傾げる。



到着口って何?



そんなん初耳ばい




「莉叶、莉恋」



愁が莉恋たちに向かって声をかけてきよった。



「「なぁに?」」



「莉都さんの飛行機、プライベートジェットじゃないのか?」



「ん?そうばい?当たり前じゃん」



「それがどうかしたと?愁」



「お前らの普通は普通じゃねぇの。普通はプライベートジェットじゃねぇから」



「えっ?そうなん?莉叶、知っとった?」



「そんなん知っとーわけなか。飛行機から降りる場所なんてひとつしかなかって思うとった」



「2人、今までどうやって生きてきたのか知りたいわ」



「えっ?別に普通ばい。ね?」



「うん」



2人で顔を合わせ、首を傾げた。



「変なみんなやね、莉叶」



「そうやね、莉恋」



翠、真陽、春陽(変なのはお前らだよ)



3人が怪訝そうな顔でこっちを見よった気がしちょったけど、まー気のしぇいやろ。



「そろそろ行かないとやばくないですか?」



そんな翠くんの声ではっと我に返った。



「ほんとだ。やばか。みんな急いで」

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