儚い天使の笑顔には影があって

莉恋たちはプライベートジェット専用の到着口まで全力疾走した。



「セーフだね。まだみたい」



「よかった。危うう遅るーところやったばい」



「あ!着いたみたいですよ」



「ほんとだ!莉都さんに会うの久しぶりすぎて楽しみ」



春陽くんが小学生みたいにはしゃいでる。



春陽くんって精神年齢何歳なんやろ?



まぁ、そんなことどうでもよか。



莉都兄、早う出てきて!



そんなことを考えていると、到着口のドアが開いて、身長の高い人が出てきた。



「莉都兄ー!」



莉恋は勢いよく莉都兄に抱きついた。



莉都兄は莉恋を強う抱きしめ返してくれた。



「久しぶりだね、莉恋。元気だった?てかお前かわいすぎだろ」



「久しかぶり、莉都兄。おかえり」



莉都兄が莉恋の額にキスを落とし、
莉恋も莉都兄の頬にキスを落とした。



「ばり好いとー、莉都兄」



そう言ってニッコリすると、莉都兄のハグの力が強くなる。



しゃすがにちょっと苦しか



「莉都兄、莉恋潰れちゃう」



莉叶が助けてくれてよかった。



あとちょっとで潰れるとこやった。



「あー、ごめん莉恋。莉恋が急にかわいい顔で大好きとか言うからさぁ」



「莉都兄は莉恋のこと好きやなか?」



「好きだよ、大好き。莉恋が世界でいちばん好きだよ。」



「うふふ。ありがとう、莉都兄。莉恋もばい」



莉都兄がクシャッと莉恋の頭を撫でた。

< 13 / 20 >

この作品をシェア

pagetop