儚い天使の笑顔には影があって
全員がソファーや床に座って、談笑を始めた。

「莉恋はこっち」

愁に腕を引かれ、2人がけのソファーに愁と一緒に座った。
お互い特に喋るわけでもなく、ただ座っていると、

「莉恋ー!」

首に手が回され、ソファーの裏からバックハグをされた。

えっ?誰?てか苦しか

「まこっさん、莉恋が死にます」

愁が横から私を抱きしめとる人に言うた。

「あー、ごめん、ごめん」

まこ…
あー!

「まこくん、久しかぶりー」

そう言うて後ろば振り向き、前屈みになっとったまこくんの頬にキスば落とした。
まこくんも私ん額にキスば落としてくれた。

まこくんこと高崎茉琴(たかさき まこと)くんは莉都兄ん親友で、元副総長。

「莉恋、めっちゃ美少女になったな。もう食べちゃいたい」

まこくんは私にデレデレん激甘

「ちょっと怖か」

「俺、妹に嫌われたみたいでショック」

「おい、まこ。莉恋のこと怖がらせるんじゃねー」

そう言うて、かなくんはまこくんば私から剥がした。
かなくんこと桜庭夏葵(さくらば かなた)くんは元幹部。

「莉恋、久しぶりだな」

「久しかぶりだね、かなくん」

「りー、俺の事も忘れないでよ?」

次はひなくんが私に抱きついてきた。

「忘れてなんてなかよ、ひなくん」

ひなくんこと桜庭陽葵(さくらば ひなた)くんはかなくんの双子ん弟で、おっとりした性格ん元幹部。
私と莉叶とは一番気が合うん。
莉都兄たちにはひなが3人おるってよう言われた。

「ひなくん、久しかぶり!6年ぶりやね」

「そーだね。6年になるのかあ。大きくなったな、りー」

そう言うてひなくんは私ん頭をわしゃわしゃ撫でた。

「あのー。莉恋ちゃんとみなさんは面識あったんですか?」

「あー、莉恋は俺らの妹みたいな存在だ」

かなくんは私ん頭をわしゃわしゃ撫で、額にキスをしてくれた。
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