身ごもり婚約破棄しましたが、エリート弁護士に赤ちゃんごと愛されています
2.三年目の再会



おろしたての花柄ワンピースにタイツ。ムートン風のジャケット。まだぽわぽわと薄くて量の少ない髪の毛は頑張って左右でツインテールにする。テールというほどの髪束にはなっていないけれど。
どうしても持つと言って、おもちゃ箱から取り出してきたのは毛糸のポシェット。以前百円ショップで買わされたものだ。
それらを全部装着し、まりあのお出かけスタイルは完成した。

「かーい? まま、かーいい?」

可愛い?と聞きたいようだ。私はにこにこと頷く。

「うん、可愛いよ。世界で一番、まりあが可愛い」
「やたー!」

まりあは万歳して、その場でぴょこぴょこと跳ねた。

「ねえ、まりあ。今日は電車でお出かけだよ。いい子にできるかな」

母子ともにこの市内からあまり出ないので、電車でまりあを都心部に連れていくことに不安感を覚える。途中で大泣きしたらどうしよう。

「やっぱりベビーカーがいるわね。まりあちゃんが寝たらベッドにもなるし」

母が思案顔で言う。
ベビーカーはまだ買っていないのだ。育児の手はいつもあるし、抱っこ紐の方が便利だったから。

「抱っこ紐でいいわ。寝る前は必ずぐずぐず言うし、抱っこで揺すっていた方が早く寝ると思う」
「たしかにねえ。あ、着替えは入れた?」
「入れた、入れた。絶対汚すもの」

大きめのトートバッグにまりあの着替えとオムツとおしりふきシート、ゴミ袋とタオルを入れて完成だ。
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