今宵、キミが砕け散る
こんなにも願ってしまうのは



 「……は?」

 意味が、わからなかった。

 「な、何、言ってんですか。流羽、が……死んだ?」

 『冗談じゃない。……流羽は、子供を助ける為に道路に飛び出してっ……!』

 海翔さんの声は震えていて、本当に死んでしまったんだと理解した瞬間、頭が真っ白なった。

 嘘だと、叫びたかった。

 理解を、したくなかった。

 こんなのがあってたまるかと、怒鳴り散らしてしまいたかった。

 何で?

 何で何で何で何で何で何で何で!!!!!

 なんで、流羽なんだよ!?



 
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