最後の一夜が授けた奇跡
「ちょっ、俺着替えてくる。」
慌てて寝室へ向かう律樹は私に桔平を預ける。

「えっ・・・どうすんのよ・・・」
桔平を抱きながら私は開錠のボタンをおした。

玄関に向かうと理事長と奥さんが二人で並んでいる。
いつもよりはラフな格好の二人。

「突然きてごめんなさいね」
お義母さんが前に出る。

「いえ。どうぞ。」
「どうしてもこの人が来たいって言うから。」
お義母さんがちらりとお義父さんの方を見るとお義父さんはすたすたと部屋の中に入った。

「おはようございます」
寝室から着替えを済ませた律樹が出てくる。

まだ寝ぐせ頭のままだ。
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