七色の魔法使い~冬に溶けた涙~
「皆さんには、この館に繋ぐ魔法を教えます。そうすれば、いつでもこの館に来ることができますよ。好きな時に来てくださいね」

そう言って、アイビーはその魔法を教えてくれた。

「それでは、本題に入ります。フォルトゥナでは、妖魔が暴れているとお伝えしました。僕は魔法を駆使して、その妖魔を討伐する仕事をしています……実際に、見てもらった方が早いでしょう……その前に、自己紹介をしてもらいましょうか……」

アイビーは、そう言って辺りを見渡す。皆は、同時に頷いた。

「……俺は、輝一(きいち)!よろしく」

黄色の目をした男の子が、笑いながら自己紹介をする。

「僕は、輝一の双子の弟の大智(だいち)……よろしく」

恥ずかしそうに、緑の目をした男の子が自己紹介をした。

「私、楓(かえで)っていうんだ!」

長い黒髪をポニーテールにして、オレンジの目の女の子が笑う。

「……僕は、紫月(しづき)……」

長い前髪で紫色の片目を隠した可愛らしい男の子……かな?が、小さな声で言った。

そして、皆の視線は僕に集まった。

「……冬都(ふゆと)です」

僕が自己紹介すると、アイビーは「皆さん、これからよろしくお願いします」と微笑む。

「……それでは、外に行きましょう」

アイビーの言葉に、皆は同時に頷いた。
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