君中毒-Another Stories-



……そして、それから。




「―…はーい、目線こっちね!」


「…………」


「笑顔でポーズお願い!」


「…………」




(無理矢理)コスプレ大会になってしまいました。




カシャカシャというフラッシュ音と、共に降り注ぐ光。



こんなコスプレに写真を撮る意味なんてあるのかな…



早く脱ぎたい…


てか、早く帰りたい…



もうすぐドラマの再放送始まっちゃうよ!


今日は最終回なのに!!




「…どした?トイレ?」



坂井さんの言葉にハッとする。



ゆいは、無意識のうちにうずうずと体を揺らしていたようだ。




「…いや…トイレじゃなくて………早く帰りたいなー、なんて…」


「えー?もう?」


「こんなの、ゆいじゃなくて…プロみたいな人に頼めばいいんじゃ…?」



溜め息をつきながら、横目で坂井さんを見た。



―…なぜか、途端に坂井さんの顔付きが変わる。



「嫌だ。」


「…え?」




吊り上げた眉が、表情に真剣さを感じさせた。



…今の、何?



「それは嫌だ。」


「……はぁ…」




…いきなり何?



ゆい…地雷踏んだ?



でも、今の会話のどこに地雷があったのかな…




.
< 32 / 41 >

この作品をシェア

pagetop