小動物な後輩君の愛が深すぎる

「夏休みまでまだ時間あるし、変更できるよ?」

「いや、一度決めたことは最後まで貫き通さなきゃ、俺のプライドが傷つく! 俺、魚の勉強する!」

「その前にテスト勉強しなよ……」



お調子者のわりには頑固だな。

わざわざ魚の勉強するなんて。
変なところで努力家なんだよね。







「図書室で勉強してくるね」

「おぅ、いってら~」



学校に着き、そのまま図書室へ向かう。


本当は昨日の昼休みに勉強する予定だったんだけど、世界遺産の写真集を見つけて、勉強そっちのけで夢中になっちゃったんだよね……。


なので今日は、ホームルームが始まるまで、図書室で勉強をすることにしたのだ。

いつもは閉まってるけど、テスト前は朝の7時半から開いている。


だからか、黙々と勉強している生徒が何人かいる。



「あれ、透瑠くん?」

「あ……清花さん。おはようございます」



いつも座っている窓際の席に行くと、一足先に透瑠くんが勉強していた。



「おはよう、そっちも勉強しに来たの?」

「はい」
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