小動物な後輩君の愛が深すぎる
愉快な友人達


「清花ちゃん、おはよぉ~」

「おはよう怜也くん、菫から返事は来た?」

「まだ……」



登校中、怜也くんと合流。


一昨日、自分だけ遊びに誘われず、寂しい思いをした怜也くんは、菫をデートに誘うことを決意した。


デートスポットを調べたものの、場所がたくさんありすぎて、どこがいいか迷ってしまったらしく……。

昨日の放課後、女子の意見を知りたいとのことで相談に乗ったのだ。


結果、菫から水族館と動物園を提案され、夏らしくていいかもと思い、水族館にしたらしい。


しかし……。



「俺、海の生き物全然知らないんだよね」

「知らなくても楽しめそうだけど……不安なの?」

「『どの魚が好き?』って聞かれたら、答えられる自信ない」

「必ずしもその質問されるとは限らないよ?」



「映画のほうが良かったかなぁ……」と嘆く彼。


取り越し苦労だと思うけど、菫は動物好きだからなぁ。
「この魚、上川くんに似てる!」とか言いそうだし。
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